Madrid ソフィア王妃芸術センター

名作を一気に見ることができるので、マドリードは美術ファンにとってうれしい都市です。

ソフィア王妃芸術センターにも行きました。プラド美術館から歩いて10~15分ぐらい。3館セットチケットで並ぶことなく入館できました。

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ピカソのゲルニカがあることで有名なこちら、20世紀の現代アートを収蔵しています。

2階に主な人気作品が集まっているので、1階の入り口を入って廊下を右へ行き、エレベーター(写真のスケルトンのところ)で上がります。ゲルニカは2階の奥、ぐるっと廊下を回った向こう側の部屋にあります。みんなゲルニカが目当てなので、誰かについて行くと行き着くかもです。目の前にすると、やはり圧倒の存在感でした。

ここがおもしろいのは、もともと病院だった建物をリニューアルしたということ。なるほど、天井が高く、廊下が長い。中庭に面して回廊になっていて、シーンと静か。歴史ある建物を転用するというのはすてきです。ロンドンの近現代美術館テート・モダンを思い出しました。あちらは元発電所だったかな。

ダリの作品もいくつかあって、私は「窓辺の少女」が印象に残りました。少女は何を眺めているんでしょうね。モチーフがうまいです。ゲルニカなど一部をのぞいて写真撮影が可能です。

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3館チケットで行けるもう一つの美術館が、ティッセン=ボルネミッサ美術館。プラド美術館の向かいにある、個人コレクション(ティッセン=ボルネミッサ男爵家による)です。建物は大きくないですが、世界有数の規模だそうで、しかも写真撮り放題(フラッシュはなし)、男爵は太っ腹ですね。

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看板の作品がこちら。『ジョヴァンナ・トルナブオーニ』ドメニコ・ギルランダイオ(1489-90)。ミケランジェロの師として知られる巨匠の、テンペラの傑作。繊細な女性の横顔です。

14、15世紀の古典から近代のモネ、ルノワール、ピカソ、エドワード・ホッパーまで、男爵は何でも集めたようで、見応えがあります。比較的空いているし、西洋美術史を時代を追って鑑賞できるので、勉強になります。プラド美術館によりこちらのほうが見やすいかもしれませんね。

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